Chantal Acda
“The Sparkle In Our Flaws”
シャンタル・アクダ
『ザ・スパークル・イン・アワ・フローズ』
¥2,200+税
LIIP-1522
2015年9月17日リリース
国内盤CD
レーベル: Lirico
ニルス・フラームやピーター・ブロデリックを魅了する天賦の歌声。
だれよりも静かに、親密に歌いかける。「わたしたちの欠点のなかにあるきらめき」を。
長年、スリーピングドッグ名義で活動し、3枚の名作を残してきたベルギー在住オランダ人女性シンガー・ソングライター、シャンタル・アクダ。近年、その評価が上昇しつづけている気鋭のドイツ人ピアニスト、ニルス・フラーム、ジャンルをまたぎ活躍するアメリカ人アーティスト、ピーター・ブロデリック、ルー・リードやトム・ウェイツらとの仕事で知られるアメリカ人マルチ・インストゥルメンタリスト、シャザード・イズマイリーとの出会いをきっかけとして2013年に生まれた、シャンタル・アクダ名義による1stアルバム『Let Your Hands Be My Guide』。
スリーピングドッグ・バンドのライヴ・メンバーで、ムームでも活動するアイスランド人チェリスト、ギーザ・ヴァルティスドッティルを加えた5人で作られたこの作品は、自由と強度に満ちた作品を作りたかったシャンタル自身が“真の”1stソロ・アルバムだと認める、まぎれもない傑作でした。それから2年の時間を経て届けられた2ndアルバムは、前作に引き続き、ピーター・ブロデリックとシャザード・イズマイリーが全面的にバックアップ。特にピーター・ブロデリックはヴォーカルやヴァイオリンなどいくつかの楽器に加え、レコーディングとミックスも担当しており、ニルス・フラームに変わって本作ではプロデューサー的な立ち位置となっています。
他にはヘザー・ウッズ・ブロデリック、ヴァルゲイル・シグルズソン、ニールス・ファン・ヒーアタム、エリック・ティーレマンス、デヴィッド・オールレッドが参加した本作は、ぬくもりとやさしさに満ちた前作のフォーク・サウンドを踏襲しながらも、より強度を得たプロダクション面での前進が目覚ましい作品となりました。アコースティックとエレクトロニックのバランスと、穏やかさと高揚感のバランスを保ちながら、そのすばらしいメロディーと、何より彼女の曇りのない透明感のある静かで美しい歌声の魅力はここに来て高い訴求力も獲得していると言っていいでしょう。スリーピングドッグ時代を支えたアダム・ウィルツィー(スターズ・オブ・ザ・リッド/ア・ウイングド・ヴィクトリー・フォー・ザ・サルン)や、ニルス・フラーム、ピーター・ブロデリックなど多くの才能が愛してやまない彼女の歌は、まるでヴァシュティ・バニアンなどのようにひとの心を無防備にさせる天賦のものです。
「わたしたちの欠点のなかにあるきらめき」というアルバム・タイトルは、本作のレコーディングが行われたピーター自身が運営するスタジオ「ザ・スパークル(=きらめき)」で過ごした時間にインスピレーションを得てつけられています。「本質的に欠点がありながら、それでもなおすばらしい」という人間の脆弱性を表現した本作は、前作を作ったあとにシャンタルがピーター・ブロデリックたちとの絆が一生つづくものだと予感したように、メランコリーとともに生きるひとたちにとって、ずっと長く、そして静かに、そばにいてくれる作品となるでしょう。
国内盤のみライナーノーツ/歌詞対訳/ボーナストラックのダウンロード・コードつき。
Track listing:
1. Homes
2. Everything and everyone
3. Games
4. The other way
5. The sparkle in our flaws
6. Up and down
7. Minor places
8. Still we guess
Chantal Acda
シャンタル・アクダ
オランダ出身ベルギー在住のシンガー・ソングライター。2006年以降、スリーピングドッグ名義で3枚のアルバムをリリース。特にアダム・ウィルツィー(スターズ・オブ・ザ・リッド/ア・ウイングド・ヴィクトリー・フォー・ザ・サルン)とのコラボレーションによる2010年リリースの3rdアルバム『With Our Heads in the Clouds and Our Hearts in the Fields』はアンビエント・フォークの傑作として高い評価を得た。
他にもイズベルズ、トゥルー・バイパス、マーブル・サウンズ、ディスタンス, ライト&スカイといったバンドやプロジェクトで活動し、2013年にはニルス・フラーム、ピーター・ブロデリック、シャザード・イズマイリーとともに作ったアルバム『Let Your Hands Be My Guide』ではじめて本人名義でリリースを行った。
official: http://www.chantalacda.com/