世界最大のエレクトロニクス・ミュージック・ウェブマガジン「Resident Advisor」で高く評価されたファーストアルバム『TOKYO nude』に続く新作が完成!

作曲家Masahiro Hiramoto/平本正宏が新作『OPERA ONE』を完成させた。全13曲は「Act1」「Act2」「Act3」「Act4」と4つのセクションに分かれているが、歌手や明確なストーリーは存在しない。あるのは、宇宙の物理的構造とその変遷からのインスピレーションを基にコンピューターでジェネレートされた、シンプルかつソリッドな音響空間、攻撃的高速ビート、変容し続けるリズム、そして、「to ultimate fate of the universe(宇宙の終焉へ)」というコメントのみである。
アルバムに含まれる全サウンドは固有のスピードで運動し続け、その運動の重なりがビートやリズムの変化を作り出している。その音響空間はまるでリスナーを宇宙空間へ誘い出し、宇宙の誕生から終焉までの物語を聴覚で体験させるかのようだ。
本作は、オペラ作品の本格的な制作を視野に入れ活動している平本が、その始動の意味を込めてリリースする<ファーストオペラアルバム>と言える作品だ。また、同時リリースされるアコースティック作品『CHAMBER MUSIC ONE』とも対をなす作品として作られている。Masahiro Hiramotoのオペラ構想は『OPERA ONE』から始まる!
 
同時リリースとなる映画「さよなら渓谷」のサウンドトラックを編曲した「Sayonara Keikoku」「Theme of Love」をはじめとする、ボーカル曲7曲とインストゥルメンタル6曲で構成された『CHAMBER MUSIC ONE』の詳細はこちらです。
 
そうそう宇宙ってこうだよな!と、行ったことないのに(笑)
テンプレートなスターウォーズ的宇宙観を離れて、無機質で硬質、
かつ静謐さも備えた曲をお作りになった平本さんの意図が理解でき
る気がします。
海で育った人が作る音楽はきっと、よせる波のような曲になるだろ
う、森に生きる人は、木の葉のざわめきや獣の息づかいのような曲
を作るだろう、じゃ宇宙で育ち暮らす人は?…きっとこういう曲を
作るし、懐かしく聴くだろうな。と、そのように感じました。
なんて言えばいいでしょう、宇宙ネイティブ?宇宙生活者の民族音楽。
つまりこの、お作りになった一連の曲は、100年後や200
年後の月や火星や宇宙コロニーに生まれ生きる人達が作るであろう
曲だと思います。
「新しい」どころの騒ぎじゃない、まだ存在してない地球外民族の
音楽作っちゃった平本さん!
「宇宙」というものが、地球人が見上げ憧れるだけの世界ではな
く、真にみんなの生きる場所になる時、月面で星を見上げながら宇
宙服の内蔵ヘッドホンでこの曲をまた聴きたいと思いました。
 
オペラの完成を楽しみに待たせていただきます。
 
幸村誠(漫画家/『プラネテス』作者)

 

Track list :
01.Act1-1
02.Act1-2
03.Act1-3
04.Act2-1
05.Act2-2
06.Act2-3
07.Act2-4
08.Act3-1
09.Act3-2
10.Act3-3
11.Act4-1
12.Act4-2
13.Act4-3