アカデミー賞受賞後初のスタジオアルバムが登場
プリペアード・ピアノの探求者が戻ってきた
前向きでエネルギー溢れたポップな楽曲を制作
今作はフィランスロピィ(博愛的の精神)を音楽で表現した作品でアルバムの曲名や音の雰囲気は様々なテーマを探求した結果であり、時には楽観的な一面も垣間見せます。新たな音楽の可能性を追求しアルバム全体に楽しみと感受性を持ち込みました。アルバムの制作は2022年にピアノとシンセサイザーを中心に行われ、チェロやバイオリンなどの楽器も導入。彼の多様な音楽的アプローチを反映した個々の楽曲が異なるテーマを持っています。
チェロにLaura Wiek、ヴァイオリンにはKarina Buschinger、そしてドラムにはムームのSamuli Kosminenが参加。彼らとのセッションから生まれた楽曲も含んでおりハウシュカの音楽的成熟を示した作品と言えるでしょう。長らく映画音楽の分野で成功を収めBAFTAノミネートや『西部戦線異状なし』でアカデミー賞の受賞を経て再びソロ活動に戻りました。フィランスロピィ(博愛的の精神)を持ちながらも豊かな音楽性を表現した今作は、リスナーに思考と感動を与えてくれる贈り物のような音楽であり彼の最高傑作が生まれた瞬間と言えます。
Track listing:
1.Diversity
2.Searching
3.Inventions
4.Detached
5.Limitation of Lifetime
6.Nature
7.Science
8.Loved Ones
9.Generosity
10.Magnanimity
11.Altruism
12.Noise
Hauschka
ハウシュカ
ドイツのデュッセルドルフを拠点に活動するピアニスト、作曲家フォルカー・ベルテルマンによるソロ・プロジェクト。2004年にアルバム『Substantial』でデビュー後、ジョン・ケージによって発明された「プリペアード・ピアノ」に新たな視点をもたらすとともに、その楽器が有する可能性を一貫して探求しつづけている。また近年は数々の映画音楽も手がけており、ダスティン・オハロランと共作した映画『LION』(邦題『LION/ライオン~25年目のただいま~』)のスコアが2017年ゴールデングローブ賞とアカデミー賞で作曲賞にノミネート。そして2023年には『All Quiet on the Western Front』(邦題:西部戦線異状なし)でアカデミー作曲賞を受賞。