hue and cry

Archive for the ‘Lirico’ Category

Radical Faceツアー限定EP『Japan 2012』

いよいよ来週末へと迫ってきたRadical Faceの来日ツアー。来週のいまごろはちょうどベン・クーパーたちとごはんでも食べてる時間でしょうか。

今回のツアーにあわせて、ツアー限定EP、その名も『Japan 2012』をリリース。ツアー会場限定で販売いたします。未発表曲、未発表ヴァージョン、初CD化の曲、計7曲を収録したEPで、100枚限定のCD-Rになります。
さすがベン・クーパー。不運にもアルバムに入らなかったというだけで、半端な曲はひとつもありません!

とりあえず、このなかに収録されている名曲「Always Gold」のアコースティック・ヴァージョンが泣ける泣ける。

このEPの他にも『The Family Tree: The Roots』のLPももってくるそうですので、LP盤が欲しかったかたはぜひ。LPはまだできたばっかりみたいですよ。他にはTシャツももちろん販売します!

*ツアー詳細:
http://www.inpartmaint.com/lirico/radicalface_miaou_tour2012.html

Peter Broderick『http://www.itstartshear.com』ついにリリース!

ピーター・ブロデリック『http://www.itstartshear.com』があした2/16、いよいよリリースされます!

また、アルバム・タイトルのリンク先はまだcoming soonですが、それも今週中にオープンになるとのことです。

製品が届くまですこし不安でしたが、とても満足のいく仕上がりだったのでホッとしています。画像をご覧のとおり、つやなしラフコートの紙ジャケ&メタリックレッドのキラキラ箔押しがすごくきれい!ぜひ手にとっていただけたらうれしいです。

Lirico: Peter Broderick / http://www.itstartshear.com 詳細

Tamas Wells Japan Tour 2011 後記(後編)

12/9(金)

4度の来日のなかでもっともコンパクトなツアー。2日目にしてツアー・ファイナルです。この日はサウンドチェックの前にラジオのインタヴューの収録。大阪のFM802の「BEAT EXPO」からのオファーで、インタヴューとスタジオ・ライヴの収録が行われました。

日本のラジオのインタヴューはこれで3度目のことでしたが、スタジオ・ライヴははじめてのこと。「When We Do Abigail」と「True Believers」をキムのコーラスを交えて演奏しました。ちなみに収録のあいだ、アンソニーはというと、スタジオの外で待っていました。「なかで座って待ちなよ」って言ったら「いや、いい」って。気づいたらどこかへ消えていました(笑)

インタヴューではミャンマーのまじめな話からだいすきなお好み焼き(と、きびだんご)の話、さらにはこどもの話まで飛び出し、終始なごやかな雰囲気で進んでいきました。「ぼくの娘はぼくの曲は1曲だけ好きな曲があって、あとはきらいなんだ」。そういえば、タマスの娘はもしかして彼のライヴをまだ観たことないのかなと気になって訊いたところ、一度だけあるそうです。ミャンマーで行われた最初で最後のタマス・ウェルズのライヴ。まさに幻のライヴの存在を、ぼくはそのときはじめて聞いたのでした。フランスの大使館かなにかの主催だったそうで、「とても奇妙なライヴだったよ」と、タマス。

最初で最後、と書いたのは、ラジオのインタヴューでも話していましたが、ことしの5月くらいに彼はついにミャンマーを離れ、オーストラリアに戻るそうなのです。彼らの親からの、「孫の近くでいたい」という要望からで、彼は「家族みんなで暮らしていくべき時間が来たんだ」と言っていました。「じゃあ、オーストラリアでもライヴをしやすくなるね」ってぼくが言ったところ、彼は目を丸くして「そっか・・・家族や友だちたちと会うことばかり考えてて、オーストラリアでの音楽活動のことなんてこれっぽっちも考えてなかったよ」と答えました。いかにも彼らしいです。いまはタスマニア島で暮らすネーサンももうすぐメルボルンに戻るそうなので、実に8年ぶりにタマス・ウェルズ・バンドのみんながメルボルンに揃うときがもうすぐ来ようとしています。「じゃあ、ぼく、メルボルンに遊びにいくから、そのときライヴやってよ」。「いいね。じゃあ、シンはDJやってよ」とアンソニー。「OK、でもサッド・ソングしかかけないけどね」。

大阪でのライヴは2007年の最初の来日以来のこと。今回の会場は難波にあるartyard studio。artyard informerというフリー・ペーパー/ウェブジンを運営。かつて、スコット・マシューの来日時にインタヴューを行っていただいた縁があります。ギャラリーなどが集まったアート・ビルの一角にあるホワイトキューブ状の清潔な空間。

オープニング・アクトとして演奏してくれたのは、Weather SpoonというバンドのヴォーカリストでもあるトラノさんのソロTorenoによるギター弾き語り。Dakota Suiteを愛する彼は日本人アーティストでは珍しくLiricoとも共鳴するシンガー・ソングライターなのです。この日も期待に応えてくれていたと思います。「Lapis Lazuli」は名曲。

続くキムはきのうと同じセットでしたが、1曲違っていたのは、翌日に結婚式を控える友人へ捧げたウェディング・ソング。昔、結婚した親友のために作った曲らしいです。この話は後述しますが、こういう彼のマメさは正直タマスにはないものですね。

そして、いよいよタマス・ウェルズの登場。この日も会場がざわざわしてるなか、さらっと「Fire Balloons」を演奏しはじめました。撮影した映像観ると特に気になったんですが、次からはもっとタメを作るように注意しておきます(笑)

結論から書くと、この日も東京公演と同じセットで、「Open the Blinds」を追加した点のみが変更点です。ツアーの前には新曲も演奏すると言っていたのですが、残念ながら結局のところ新曲が演奏されることはありませんでした。

この日は特に後半に演奏した曲がどれもよかったと思いました。「True Believers」「England Had a Queen」「Lichen and Bees」という流れはとても心地よかった。「True Believers」は昨年はタマスのソロで演奏していましたが、今回は3人で。今回しばしば観られた光景ですが、ギターのリフをタマスとキムが向かい合って弾き合うのはこれまでのライヴではあまりなかったことなので、なんだか新鮮な気分。みんなの表情がはっきりと見えるのもちいさな会場だからこそでしょう。ソノリウムのときのような緊張感はまったくなかったですが、とても親密な雰囲気に包まれました。

「England Had a Queen」。昨年のソノリウムのライヴでアンソニーが入るところを間違えた事件がありました。ことしのアンソニーはそれをネタに、タマスとキムのほうをニヤニヤ見ながら「さあ、間違えるぞ」ってかんじで違う箇所で弾くポーズをとっていたのは最前列のお客様なら気づかれたかもしれませんね。初日はまだタマスもキムも苦笑して反応してあげてましたが、この日はガン無視(笑)。この一連のネタは映像に残っていますが、恥ずかしくてお見せできるようなものではありません・・・。ちなみに「For the Aperture」のバンジョー・ソロ、この日は思いっきりミスって会場のみんな爆笑・・・。あのひとはほんとうに憎めない男なのです。・・・いつか完璧なライヴを見せてくれる日が来るといいな。

なんだかアンソニーのことをおとしめてばかりなので、フォローしておかないと。特に初日でとても効果的だったあの映像(VACANTのプロジェクターはすごくよかった)。写真が少しずつ変化していく美しい作品ですが、あれは実は彼の作品なんです!すごいね、アンソニー!

本編を締めたのはザ・ビーチ・ボーイズ「Do You Wanna Dance」のカヴァー。彼にとってどの曲をカヴァーするのかというのは、ぼくらが思っているよりもずっと難しい問題らしく、その基準とは「クラシックなメロディーを持っているか」ということだそうです。「Moonlight Shadow」と「Do You Wanna Dance」はそういった厳しい戦い(?)の末に勝ち残った美しい2曲。その場でリクエストをしてもすぐに演奏できるほどの器用さは彼にはないので、タマス・ウェルズへのリクエストは1年前にお願いします(笑)彼は歌詞を覚えるのが得意ではないのだ。歌詞以外に関する記憶力はすごくいいんですけどね。


Tamas Wells – Do You Wanna Dance? (Live at artyard studio)

アンコールの「When We Do Fail Abigail」は東京と同じアカペラ・ヴァージョン。これは今後、彼らの新しい武器として定着していくんじゃないでしょうか。
平日開催だったため、両公演とも集客は思うようにはいきませんでしたが、2011年という年の締めくくりをタマス・ウェルズのライヴで行えたのは、きっと多くのかたがたにとって、このうえない幸福だった、そんなライヴだったにちがいないと信じています。ぼくは今回で彼のライヴを16回観たことになり、おそらく世界でいちばんタマス・ウェルズのライヴを観たひとのひとりだと思いますが、何度観たとしても新鮮さを失わない、いつも魔法を感じさせる彼の歌を、どうすればよりたくさんのひとに聴いてもらえるか、それが大きな悩みです。ツアーを終えてから気づいたのですが、今回がぼくが担当した10回目の来日ツアーでした。5年で10回。年に2回と考えるとすごく多い気がしますが、とりあえずひと区切り。その10回のツアーで経験したことやいろいろなひとたちとの大切な出会いすべてがかけがえのないものです。


Tamas Wells – When We Do Fail Abigail (Live at artyard studio)

今回の公演にお越しいただいたみなさまや、VACANT、Fly sound、artyardのみなさま、FM802のみなさん、通訳をしていただいたyasさん、その他ツアーに関係したみなさまがたばかりでなく、これまでの10回のツアーに関わったすべてのかたがたに感謝したいと思います。

ツアーをやるときはいつも「これが最後」という覚悟をもって臨んでいます。生半可な思いではないからこそ、喜びや感謝も大きいのです。震災以降、その思いはより強くなりました。会えるときに会いたいひとに会おう。それはいまやみなさまの頭のなかにあることだと思います。タマス・ウェルズの「次」はいつかわかりませんが、3月にはラディカル・フェイスのツアーが決まっています。たくさんのかたがたとお会いできることをたのしみにしています!

番外編へとつづきます。

set list 2011.12.09 @ 難波 artyard studio
1. Fire Balloons
2. Vendredi
3. The Crime at Edmond Lake
4. Your Hands into Mine
5. Moonlight Shadow
6. Thirty People Away
7. Valder Fields
8. Fine, Don’t Follow a Tiny Boat for A Day
9. Nowhere Man
10. Signs I Can’t Read
11. The Opportunity Fair
12. For the Aperture
13. Writers from Nepean News
14. Open The Blinds
15. Melon Street Book Club
16. True Believers
17. England Had a Queen
18. Lichen and Bees
19. Do You Wanna Dance

[Encore]
1. When We Do Fail Abigail
2. Reduced to Clear

- Tamas Wells Japan Tour 2011 後記(前編)

Lirico / p*disニュー・リリース:Peter Broderick『http://www.itstartshear.com』詳細

すこし遅くなってしまいましたが、Peter Broderick新作『http://www.itstartshear.com』のことについて書きたいと思います。

おそらく、Liricoが新たにリリースするアーティストのなかでは、リリース時点においてはいままでいちばん名前が知られていると思います。ポートランド出身ベルリン在住の25歳の音楽家Peter Broderick。Efterklangのサポートメンバーとして最初に注目を集め、その後、ソロ作品や多くのコラボや映画、ダンス作品のスコアを手がけてきて、実際、p*disでも彼の作品はほとんどすべて流通を行ってきました。

今回、ライセンス・リリースするのは2008年の『Home』以来、3年半ぶりとなる2枚目のヴォーカル・アルバムです。詳細は以下のリンク先をご覧ください。

詳細:http://www.inpartmaint.com/lirico/lirico_title/LIIP-1514.html

上記のように、これまでp*disでずっとサポートしてきたため、今回、品番はLiricoの「LIIP」品番で、リリースもとのレーベルはLirico / p*disという扱いにしていますが、いずれにせよ、担当はおなじなのでわりとどうでもいいことですね。むしろわざわざ“Liricoのほう”に迎え入れたのは作品の美しさがふさわしいと思ったからです。

昨年、ともに来日したベルリンのピアニストNils Frahmがプロデュース/レコーディング/ミックス/マスタリングまですべてを担当し、Nilsのスタジオで二人三脚で製作されたこの作品は、モダン・クラシカル路線と、フォーク路線、彼がこれまで作品を作る際にあえてみずからに課していたあらゆる制約を取払い、彼のすべてがつまったまさに集大成的な作品となりました。

アルバム・タイトルは「http://www.itstartshear.com」。本国のリリース日の2/21以降、このURLにアクセスすれば実際に歌詞やアートワークやテキストなどが参照できるようになる予定です(ウェブはまだ構築中でぼくもまだどのような内容かは知らされていません)。このインターネットを用いたプロジェクトとのタイアップは、いまや日本以外ではマーケットの中心となったデジタル・ダウンロードに対するPeter Broderickなりの意思表明でもあるのです。


Peter Broderick / It Starts Hear

こちらは先行で公開された「It Starts Hear」のミュージック・ヴィデオ。Nils Frahmによるシンセ・ベースに乗せて、皮肉たっぷりのリリックが淡々と語られるポエトリー・リーディング。そして、一方でものすごくメロディックに唱えられるURL。これまでの彼の音楽のファンからすれば、意外に思われるかもしれません。契約上、いまはまだ他のトラックをお聴かせすることはできないのですが、この音楽的挑戦の意味について、アルバムのすべてを聴けば必ずだれもが唸らされることになるでしょう。

美しいピアノとストリングスや、ポートランド魂の宿るフォーキー・ソングから30年以上前に実夫がひそかに作っていた曲のカヴァー、果てはラップ(?)やエレクトロニック・ビートの入った曲まで、とにかくスケールの大きいポップ作品です。

最初にリリースしたソロ・ピアノ作品『Docile』とピアノとストリングスによる『Float』の印象が強かったためか、ぼくはずっと、Peter Broderickのヴォーカル路線は彼の「アナザー・サイド」だと思っていましたが、今回の作品を聴いて、それが大きな勘違いだと気づかされました。彼は高校生のころから歌のある曲を作りつづけてきたわけで、モダン・クラシカルのイメージはまわりが勝手に植えつけたものでしかなく、その枠の大きさはもはやこの音楽家にとって十分ではないのだと思います。


Peter Broderick / Everything I Know | Live at Flèche d’Or, Paris

こちらはアルバムの最後を飾る名曲「Everything I Know」のパリでのライヴ映像。日本でも演奏していましたね。

国内盤にはボーナス・ディスクとして4曲入りEP『/ep』(最初、『Live at Durton』という名前でしたが変更になりました)がついた2枚組スペシャル・エディションです。内容はこのためにレコーディングした、アルバム収録曲の4曲のよりシンプルなセットでのライヴ・ヴァージョン。タイトルでピンときた方。そうです。本編タイトルのURLのうしろに「/ep」をつけてみると・・・ライヴ映像などが観れるようになるみたいですよ。

このエディションは初回生産分500枚限定です。一発録りという性格上、アルバムの本編以上に美しい瞬間もいくつもある4曲です。同じライヴ・レコーディング作品『How They Are』や昨年の来日ライヴに惚れた方はぜひこのエディションを聴いてもらいたいと思います。発売は2/16予定。ぜひチェックしてください!

Radical Face & miaou Japan Tour 2012詳細/miaou「Lost Souls (feat. Radical Face)」ミュージック・ヴィデオ


お待たせしました!
Radical Face & miaou Japan Tour 2012の詳細です!

チケットについては各公演の詳細をご参照ください。
東京公演は明日発売/予約開始になります。

Radical Face & miaou Japan Tour 2012

<新潟公演>
【experimental room #9】
■日時:2012年3月17日(土)18:00開場 / 18:30開演
■会場:gt.moo gallery(ゲットムー・ギャラリー)
新潟市江南区2-1-4 (※亀田駅より徒歩2分)
■料金: 前売 2,500円 / 当日 3,000円
■出演:
Radical Face
miaou
urbansole

DJ: Jacob (Red Race Riot!)

■お問合せ・チケットメール予約:
experimental rooms
info@experimentalrooms.com

<京都公演>
【ART ROCK NO.1 presents “SPECIAL ART VOL.12″】
■日時:2012年3月18日(日)18:00開場 / 19:00開演
■会場:OIL
京都府京都市中京区白壁町442 FSSビル 6F
■料金: 前売 3,000円 / 当日 3,500円(ドリンク別)
■出演:
Radical Face
miaou
DEATH FLAMINGO into the Memai

■主催/メール予約/前売りチケット(2/1発売)
ART ROCK NO.1
shop@artrock-1.com / 075-212-0113

■協力
night cruising

<名古屋公演>
■日時:2012年3月19日(月)18:30開場 / 19:00開演
■会場:K.D Japon
■料金: 前売 3,000円 / 当日 3,500円(ドリンク別)
■出演:
Radical Face
miaou
daphne

■メール予約
K.D Japon
kdjapon@gmail.com

<群馬公演>
■日時:2012年3月20日(祝)18:00開場 / 19:00開演
■会場:桐生 Block
■料金: 前売 2,000円 / 当日 2,500円(ドリンク別)
■出演:
Radical Face
miaou

DJ: YOTO / TAKAHERO

■チケット
MONSTER KILLER RECORD(桐生):0277-46-7518
ハンバーガーカフェ Bonnaroo(太田薮塚):0277-46-7047
peacetree clothing select shop(高崎):027-363-2003

<東京公演>
■日時:2012年3月23日(金)19:30開場 / 20:00開演
■会場:池袋 ミュージック・オルグ
■料金:前売 3,000円 / 当日 3,500円(ドリンク別)
■出演:
Radical Face
(*ロングセットの予定)
(*miaouの出演はございません)

■メール予約(1/21受付開始)
インパートメント
ticket@inpartmaint.com

<東京公演>
■日時:2012年3月24日(土)18:30開場 / 19:00開演
■会場:渋谷 O-nest
■料金:前売 3,500円 / 当日 4,000円(ドリンク別)
■出演:
Radical Face
miaou
water fai

■チケット(1/21発売)
O-nest
ローソンチケット【Lコード:77680】
e+

[TOTAL INFORMATION]
インパートメント
lirico@inpartmaint.com / 03-5457-3264


また、miaouとRadical Faceのコラボレーションによる名曲「Lost Souls」のミュージックヴィデオも完成!!
作り込まれたアニメーション作品はものすごい完成度。作ってくれたのは、hueからリリースしているSet In Sandのマットです。
ぜひご覧ください!!


miaou「Lost Souls (feat. Radical Face)」

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