hue and cry

Archive for the ‘music news’ Category

Dakota Suite 奇跡の初来日!

chrishooson

なんとDakota Suite初来日ツアーが決定しました!

まるで夢のようです・・・。東京、名古屋、大阪、奈良の4公演。これは奇跡と言っても過言ではありません。正直、これを逃したらもう日本では観れないと思いますよ!

以下は、すでにアナウンスされている東京公演の詳細です。

Dakota Suite Japan Tour

2009年7月29日(wed) at Shibuya O-NEST
OPEN 18:30 / START 19:00
adv. 3,000yen / door. 3,500yen (+1drink)

Live :
Dakota Suite
HELLL
佐立 努

DJ : Thomas Venker (onitor)

presented by CMFLG

■ ticket 5/24〜発売
O-nest (TEL 03-3462-4420)/ ぴあ (326-143) / ローソン(70217) / e+ (http://eplus.jp/sys/)


あとは7/25が名古屋、8/1が大阪、そして8/2が奈良公演。
今回はクリス・フーソンのソロでのツアーになります。どうせならバンドで観たかったですけど、そんな贅沢言ったらダメですよね。YouTubeにアップされているつい先日のツアーのライヴ映像が参考になるでしょう。

Dakota Suite – The Streets Were All I Saw (live in Berlin)

まだかなり先の話ですが、想像しただけで心が震えてしまいます・・・。オフィシャルサイトに書いてあるように、今回のツアーは実際、クリスの家族旅行のついでに行われるのですが、休暇の旅先に日本を選んでくれた彼にぼくは本当に感謝したい。彼も彼の家族も日本を楽しんでくれればいいなと思います。実はぼくも微妙に関わっていて、どこそこのキャンプサイトの予約をして欲しい、とか彼の奥さんのジョアンナさんに頼まれたりしました(笑)ちなみに彼のふたりの子供の写真がmyspaceで見れますが、ふたりともキュートです!

クリスが大のエヴァートニアンであるのは有名な話ですが(Dakota Suiteのサイトの項目に「everton fc」が!・笑)、彼とプレミア・リーグの話をするのが楽しみでもあります。先日、エヴァートンがイングランドのカップ戦でマンチェスター・ユナイテッドを破って決勝に進出したときも、「おめでとう」とメールしたら、その10倍の量のメールが返ってきたという(笑)ちなみにその決勝の相手であるチェルシーをぼくが応援していることはまだ打ち明けていません(笑)ちなみに決勝は来週末に行われますが、彼は当然スタジアムに観戦に行くようです。もしクリスと仲良くなりたいのなら、エヴァートンやエヴァートンの選手を褒めるか、あるいはエヴァートンの宿敵であるリヴァプールをけなすといいと思いますよ(笑)

空虚な愛を叫ぶ19歳の女の子Soap & Skin

soapskin

オーストリアの19歳のシンガーソングライターSoap & SkinことAnja Plaschg。ぼくが彼女のことを知ったのは2008年の2月のことで、ズッキーニ・ドライヴとノマドのツアーにくっついてきてたオーストリア人のアルビが彼女の友達ということで教えてくれました。そのときもらったデモの時点で光るものがあり、同時にかなりエキセントリックだったのですが、あれから1年でアルバムをリリースしました。もう、完全に化けてます。そしてヨーロッパではいつのまにやら期待の新人アーティストとしてブレイクしてしまいました。あの時点で声をかけていればとかなり後悔していますが、まあ、こればっかりは縁ですからね…。

soap-skin_lovetune

デビュー・アルバム『Lovetune For Vacuum』はオーストリアのレーベルから4月にPIAS UKにライセンス・リリースされました。ジャケットがなんだか『スウィーニー・トッド』みたいですが、音もこんなかんじです、という説明は雑すぎるでしょうか。ビョークの系譜に連なる個性派女性シンガーです。


Soap & Skin – Sleep


Soap & Skin – Cry Wolf

アルバム2曲目の「Cry Wolf」は名曲です。フルの試聴が見つからなかったのが残念ですが、ぜひ聴いてもらいたいです。個人的にはいまのところ今年のベスト・トラックですね。アルバム・タイトルの「vacuum」は「孤絶」とか「空虚」って意味です。「孤絶のための愛のうた」ってlirico的にニンマリしてしまうぐらいフラジャイルです。19歳でこの表現力は感心するというより、むしろちょっと末恐ろしいです。アルバムの完成度は抜群で、ルックスもかわいいので、日本でもきっとブレイクすることでしょうね。あと、オフィシャルサイトがかっこいい。

Soap & Skin myspace

Buck 65がAnticonに復帰

bikeforthree

Buck 65が8年ぶり?にAnticonから新作をリリースするみたいですね。ソロではなく、ベルギーのプロデューサーGreetings From TuskanとのプロジェクトBike For Three!のデビュー・アルバム『More Heart Than Brains』を5月にリリース。全体的にエレクトロニックなプロダクションをフィーチャーした、彼の作品群でももっともパーソナルなアルバムのようです。

Buck 65のライヴではずっと定番だった「All There Is To Say Aboout Love」がmyspaceで試聴可能。名曲ですね。Buck 65と言えば、このブログでは紹介していなかったと思いますが、CBC Radioで聴けるノヴァ・スコシア交響楽団とのコラボレーションによるライヴ音源が最高にかっこいいので、未聴のかたはぜひチェックしてみてください。ヒップホップとオーケストラのこれ以上ない融合ですが、これは正式に音源にしてもらいです。むしろ1年くらい前にこの音源のリリースをオファーしましたが、オーケストラ側の許可が取れないということみたいでした。残念。むしろBuck 65をだれか日本に招聘してください。

関連リンク:
Concerts On Demand: Buck 65 with Symphony Nova Scotia

sad is beautiful ~Dakota Suiteニューアルバム

「sad is beautiful」、そんな言葉をliricoのマイスペに掲げていると、有名無名、いろんな(暗い)アーティストたちから同意のメッセージをもらったりもするから、それなりに共感を得やすい言葉なのかもしれないですね…。

ぼくが「sad is beautiful」を初めて実感したのは大学入学のために上京して来た2000年のことで、Dakota Suiteの『Signal Hill』だったと思います。中心人物のクリス・フーソンのサッド・ソングスを聴いて、ぼくは初めて本当の悲しみを知ったのでした。

2009年にはぼくは28歳になり、18歳に初めてDakota Suiteに出会ったので、ほぼ10年が経つことになるわけですが、その間、クリス・フーソンはたくさんアルバムを作りつづけてきたものの、その姿勢は一貫しています。しかし、当時よりもいまのほうがますます彼の音楽が心に響くのは、それだけぼくがいろいろな種類の悲しみを知ったからなのでしょうか。

なぜこんなことを突然書いているのかというと、発売が延期になって2月上旬に発売予定だったDakota Suiteのニューアルバム『The End of Trying』がもう早くも入荷してしまったことに興奮したからなのです。今回はピアノとチェロのみのインスト・アルバムですが、やっぱり最高に美しいです。いつかLiricoでリリースしたいものです。ちなみにスコット・マシューとはレーベル・メイト。

詳しくはこちら
Dakota Suite / The End of Trying
Dakota Suite myspace

Matt Elliott 『Howling Songs』

Matt Elliottのニューアルバムが出ます!と言ったところで喜ぶ奇特な方は日本では20人くらいしかいないとは思いますが、日本でも有数のMatt Elliottファンだと自称するぼくですので、これは書かせてください。

というわけで、Matt Elliottの『Drinking Songs』、『Failing Songs』に続くニューアルバム『Howling Songs』が10月にリリースされます。Matt Elliottについて書くには何字あっても足りないので、以下、ぼくがp*disの受注用に書いた端的なテキストですので、参考にしてください。

third eye foundationことmatt elliottが放つ、『drinking songs』『failing songs』に続く “絶望歌の三部作”の最終章。その名も『howling songs』。UKエレクトロニック・ミュージックの象徴的存在であった彼がラップトップを捨て去り、シンガー・ソングライターとして覚醒する過程が前作『failing songs』までに刻み込まれていました。本作では強すぎる自己沈潜と自己批評の結果、絶望を通り越して、世界に対する怒りが渦巻いているかのようです。前作で聴くことができたスラブ・ミュージックをアレンジした繊細なフォークの美しいメロディーをずたずたにするディストーション・ギター・ノイズの狂気。これまでで最も内省的で悲劇的でありながらも最も凶暴で恐ろしい作品です。まるで幽霊が歌うようなmatt elliottの歌声は、恐怖とはなにかということを問いかけているかのよう。ジャケットも過去最高に恐ろしいです。ちなみに2009年にはなんとTEFが復活との情報が!?

liricoでずっとプレゼンテーションしてきた「かなしみ」を軽く通り越して、彼が歌うのは「絶望」です。共感の余地すら与えない圧倒的な感情の塊を受け止めるのはなかなか至難の業だと思います。正直なところ、オススメはできないです。気軽には聴けないですし、この作品を聴かずに済む人生のほうがずっと幸せだとすら思います。覚悟のあるひとだけ聴いてください。

「I Name This Ship The Tragedy, Bless Her & All Who Sail With Her」という深い曲名に思わず唸ります。かつて自らの人生を「sinking ship」に例えた彼ですが、ここでは私たちが生きる世界そのものを「悲劇」と名付けてしまいました。この作品で唯一不協和音の聴かれない穏やかなインスト曲に「Song For A Failed Relationship」と付けてしまう彼の批評性を理解してくれるひとはやはりあまりいないのかもしれませんね。上記のとおり、2009年にはなんとThird Eye Foundation名義のアルバム・リリースも予定されているようです。再びラップトップを手にした彼がどんなすごい音を鳴らすのか、想像しただけで恐ろしいです…。

試聴はmyspaceで。
http://www.myspace.com/mattelliotandthethirdeye

日本入荷は10月下旬予定です。

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