Archive for the ‘Radical Face’ Category
Radical FaceニューEP『The Bastards volume 3』フリーダウンロード・スタート
今週末からはじまるラディカル・フェイスのヨーロッパ・ツアーにあわせて、3曲入りのニューEP『The Bastards volume 3』がリリースされました。例によってフリーダウンロード・リリース。
こちらでフリーダウンロードできます。
http://noisetrade.com/radicalface/the-bastards-volume-three
「The Family Tree」三部作の最終章『The Relatives』の先行EPという位置づけですが、かといってそれがまもなくリリース予定とかというとそうでもなくて、アルバムは早くてきっと来年中のリリースでしょう。ものごとはいつだって期待通りには進まないことは、ラディカル・フェイスを10年近く追ってきた方なら理解してくださっていることでしょう。
でも、このEPはある意味では『The Relatives』のサウンドを指し示しているとのこと。「ごめんね、これ聴いてもうちょっと待ってて」ってことでしょうが、余計に待ちきれなくなるって!
Radical Faceニュー・プロジェクトClone始動
Radical Faceことベン・クーパーと、Rickolusことリック・コラードによるプロジェクトClone。ふたりは幼なじみで、いっしょに音楽を作りつづけてきた親友同士。Cloneは何年も前から構想され、音源自体は2年前に完成していましたが、ストーリーありきのこのプロジェクトのための映像の準備に随分時間がかかってしまったようです。しかし、今週ついにCloneが日の目をみることとなりました。
Act.1からAct.6までの全6話で、Act.1が今週公開されたばかり。今後、毎週1話ずつ公開されていく予定です。
Cloneは以下のURLで公開されます。
物語はCloneの一人称で語られます。Act.1「The Laboratory」ではCloneが目覚めてから研究所を脱出するまでを描いています。音楽と映像以外に脚本も公開されているので、ぜひそちらも目を通してもらえたらと思います。
音楽的にはElectric Presidentをよりジャンクにしたようなかんじでしょうか。Radical Faceに比べると気楽に作った感がありますね。Cloneは基本デジタルでのリリースで、フィジカルはクリスタルドライヴのUSBでのリリースのみ。こちらはCloneのウェブサイトでお買い求めいただけます。
Radical Faceは11月にヨーロッパツアーを行いますが、それに合わせて来月に『The Bastards EP』をリリース予定。『The Family Tree』シリーズの最終章『The Relatives』に入らない曲を含んだEPで、例によってフリーダウンロードです。
Radical Faceに関しては他にもニュースがありますが、それは時がきたらまたお知らせいたしますね。
Radical Faceニュー・アルバム『The Family Tree: The Branches』発売!
ラディカル・フェイスの「家族」をテーマにした「The Family Tree」三部作の2作目『The Family Tree: The Branches』が先日ついに発売されました!
前作『The Family Tree: The Roots』からちょうど2年。あの熱狂の来日ツアーから1年半というタイミングは実に絶妙と言えるでしょう。いい具合だった渇望感を満たし、大きすぎる期待と高くあがったハードルを軽々と越えていく作品に仕上がっています。
『The Roots』が1800-1860年の架空の家族「ノースコート家」の物語をモチーフにしていたのに対し、本作は時間が進み、1860-1910年における次世代の一族をモチーフにしています。「ノースコート家」の物語にアメリカの歴史と自身の経験を糸のように絡み合わたストーリーテリングへのこだわりや執着には畏怖の念を感じるほどです。
前作において、特定の楽器しか用いないという意図的な制限を自ら課していましたが、物語内の時間が進むにつれ、本作では特にフル・ドラム・セットとエレクトリック・ギターの使用が目立つように、よりアップテンポのサウンドと発展的なプロダクションが前作とは対照的です。例によってベン・クーパーがほとんどひとりで作りあげたことにただただ驚愕するのみ。
10月の一ヶ月間、ぼくはこの作品を執着的に聴き重ね、ベンの意図をできるだけすべて汲み取ろうとして、19世紀のアメリカ史を調べたりして真剣に作品研究をおこなってきました。その結果が今回のライナーノーツなわけですが、調べれば調べるほど深みにはまっていくのはベン・クーパーという音楽家の才能であり、この三部作が持つ作品の強度なのだと思います。前作の時点ではわからなかったことは、この三部作が予想以上にはるかに壮大だということと、ベン・クーパーがいかに変態的かということです。
1869年、アメリカで最初の大陸横断鉄道が開通し、19世紀末にかけて鉄道の発展とともに加速度的な工業化・産業化が進み、1890年にはフロンティアが消滅。工業化に伴い商業が勃興し、農業国から工業国へと急速な変貌を遂げ、都市化も進んでいく。そんな時代にあって、本作の中心となるキャラクターは、当時続々と生まれていった巨大企業の工場で奴隷のように働く労働者階級の男。『The Roots』の家族には少ないながら救いも用意されていましたが、『The Branches』の家族には救いは一切用意されていません。来日ツアーで「もし英語がわからなくても、ぼくの音楽はすべて“サッド・ソング”だから」とベン・クーパーがライヴのたびに言っていたことを思い出します。
CDのパッケージはもちろん前作と同じハードカヴァーのブック型。実際に手に取っていただければ、その重厚感を感じていただけることでしょう。この作品は音楽自体がすばらしいのは言うまでもありませんが、コンセプトを共有することができればその魅力は倍増します。なので、できれば歌詞やライナーをぜひ読んでいただけるととてもうれしいです。ベン自身、じぶんの音楽がコマーシャルなものではないことを認めていますが、今回、ネットワークという世界的に大きなレーベルと契約したことでラディカル・フェイスを巡る状況が一変するといいなとぼくは思っています。
YouTubeで検索すれば全曲試聴できるので、ぜひ聴いてください(発売前からアルバムぜんぶアップされていたのは個人的になっとくいかないし、オフィシャルなものではないのでここでは紹介しませんが)。
最後に国内流通盤のボーナストラックについて。今回、とっておきのボーナストラックを用意しています(ダウンロード・コード)。ボートラで釣るような真似は本作にはふさわしくない気がしたので、ボートラ押しすることはしないと決めましたが、本編と同じくらいのボリュームのボーナストラックですので、こちらもぜひ楽しんでいただければと思います。
*Radical Face『The Family Tree: The Branches』詳細:http://www.inpartmaint.com/site/7041
Radical FaceニューEP「Always Gold EP」がリリース
Radical Faceの最新アルバム『The Family Tree: The Roots』からちょうど1年ほどが経ち、そこに収録された名曲「Always Gold」を中心に据えた新しいEP『Always Gold EP』がデジタルのみでリリースされました。
iTunes: https://itunes.apple.com/jp/album/always-gold-ep/id575230450
トラックリストはこんなかんじ。
1. Always Gold (Short Attention Span Mix)
2. Echoes
3. Wandering (Alternative Mix)
4. Always Gold (Acoustic Version)
5. We’re On Our Way
6. Always Gold (Album Version)
「Echoes」「Wandering (Alternative Mix)」「Always Gold (Acoustic Version)」はジャパンツアー限定EP『Japan 2012』に入っていた曲。また「We’re On Our Way」も『The Family Tree: The Roots』の先行EP『The Bastards- Volume One』でフリーダウンロードできた曲なので、3月の来日ツアーに来てくださったかたにとってはほとんど知ってる曲ですね。ちなみに1曲目の「Always Gold (Short Attention Span Mix) 」はその名前のとおり、ショート・ヴァージョンです。
オリジナルとショート・ヴァージョン、アコースティック・ヴァージョンと3つのヴァージョンをまとめて聴いてみて、改めて名曲だなとおもいました。そして、早く新しい曲が聴きたいとも。
「The Family Tree」の次作『The Family Tree: The Branches』にもすでにとりかかってるようですが、完璧主義のベン・クーパーのことですから、また時間がかかることでしょう。2013年中にはきっと出ないでしょうね。2014年かぁ。随分先のことですが、待ちますよ。いつまでも。
Radical Face「Always Gold」ミュージック・ヴィデオ&ライヴ映像
アルバム『The Family Tree: The Roots』のリリースからちょうど1年。そのなかでもいちばんの名曲ばかりか、ラディカル・フェイスが書いた曲のなかでもおそらく1, 2を争うであろう「Always Gold」のミュージック・ヴィデオが公開されました。
家を出ていった弟と、その帰りを家で待ちつづける兄の兄弟の絆を歌ったリリックをベン・クーパー自身が映像化した映画のようなヴィデオです。例によって家族や友人とともに低予算で作ったものですが、完成度はとても高いです。
10人兄弟の長男であるベンにとって、家族や兄弟の関係性を物語として描くことの意味はとても高く、それは彼にとってライフワークです。このヴィデオも兄弟がいるものなら誰しも深い感動を覚えるのではないでしょうか。
ベンが繰り返し歌う「Everything goes away ー あらゆるものが消えてなくなる」ということばをぼくはときどき噛み締めています。
そして、この「Always Gold」の3/24の渋谷O-nestでのなつかしのライヴ映像も先日公開されました。もう半年も経ったんですね。みんな元気だといいな。
ラディカル・フェイスの今後の予定としては親友RickolusとのプロジェクトCloneのアルバムが来年の前半にはリリースされるはずです。アルバムは完成していますが、映像の製作待ちのようです。ぼくは一足先に聴かせていただけましたが、「The Family Tree」シリーズを歴史ドラマとするなら「Clone」はSF。とんでもないスケールですよ。まだしばらくかかりそうですが、たのしみにお待ちください!
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