hue and cry

Archive for the ‘column’ Category

Buck 65 Saves Music

Factorのアートワークをてがけるデザイナーnoyz319が主宰するナイスなアンダーグラウンド・ヒップホップのウェブマガジンUGSMAG.COMでみつけた記事がおもしろかったので、気分転換に日本語に訳してみました。

Buck 65が自身のウェブに寄せている「LOVE LETTERS」の最新のエントリーです。UGSMAG.COMでもコメント欄で多くのひとが熱くコメントを寄せています。

Buck 65が違法ダウンロードを憂え、音楽の価値について考えた文章です。Buckが言いたいのは、結局のところ解決策なんてないけど、「考えること」が大切なのだということだとぼくは感じました。彼はアーティストで、ぼくはレーベル、そして、このブログを読んでいるひとはリスナーと、立場によって考え方は異なると思いますが、それぞれがこの問題について考えましょう。

(さらに…)

ベッドルーム・ヒップホップ その2 Input

「その1」と書いてしまったからにはその2も書かないとですね。

今回は米コロラド州デンバーからMC Inputをご紹介。
まずはこちらを。Astronautalisとのコラボ「Now and Never More」のライヴ映像です。
(最初に歌っている左側の人がAstro、右側がInput)

フォーキーな名曲です。この曲は1st『Elusive Candor』に収録されています。
(AstronautalisのツアーEPにも収録されています。)

Inputはデンバーのdirtylaboratory一派のひとりで、確認してませんがおそらくまだ若いでしょう(20代前半?)。中心のTimeは確か19歳か20歳ぐらい。
このあたりのインディーヒップホップは個性がどれも似通っていて、
しばしば同じように聞こえますが、Inputはそのなかでは割と枯れた歌心をラップに忍ばせているMCだと思います。
自分で曲も作りますが、本職はMCのようです。
でも1stでは自分でプロデュースした唯一の曲が一番良かったりします。
例によって非常に多作で、もうすぐ2ndアルバムをリリースするそうですが、
今年はそれ以外にもいくつかリリース予定があるようです
まだまだ発展途上な感じがするので、今後に期待。

とりあえず、このへんの人たちは兄貴分のAstronatalisを見習ってください。

Inputのmyspace
http://www.myspace.com/inputhiphop

ALBUM OF THE YEAR 2006

Nuccini! 「Matters of Love and Death」

自分がリリースしたものを除けば、2006年の1枚というとこの作品。
Zucchini DriveのTomに紹介され、「Your Father’s Head」を
聴いたのが2005年の秋のことだ。そのすぐ後、Zucchini Driveの
リミックスに撃ち抜かれたことをいまもはっきり覚えている。

ポストロック、エレクトロニカ、ヒップホップからエクスペリメンタルな
路線までいける万能型プロデューサーとして、今後、世界的に注目を集めるはず。「Anticonからリリースされなかった、今年ベストのAnticonレコード」
という本作に対する某プレスの評は正鵠を得ているけど、
それこそ今後Anticonからアルバムがリリースされることも十分ありえるだろう。

次作はよりエクスペリメンタルなものになるそうだけど、
僕が期待するのは全編自らのヴォーカルをフィーチャーした
センチメンタルなウタモノ。
ライヴを観る限り、歌はそれほど得意ではなさそうだけど、
Giardini di Miroの新作で艶やかなヴォーカルを披露しているだけに、
すごく聴いてみたい。

以下はこの作品に収録されている、「Girls are laughing」のPV。
いろいろ凝っていて素晴らしいので、是非観てみてください。

Girls are laughing

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- Nucciniのmyspace

ベッドルーム・ヒップホップ その1 Otem Rellik

最近、hue担当を刺激しているのが、
ベッドルームヒップホップとでもいうべきナードさんたち。
そういうまだまだ馴染みのないアーティストを紹介していこうと思います。
とりあえず、一人目。米コロラドのOtem RellikことToby Hendricks。

2003年に音楽を作り始め、現在まで何気にアルバムを4枚とEPを3枚リリースしています。

一番新しいリリースとなるのが「The Dead of Winter EP」。
これは彼にとって初めてのCDフォーマットのリリースとなります。
エレクトロニカ色の強いトラックと、ナヨっとしたいかにもなラップ。
プロダクション面だけなら、NomadのソロやNuccini!のアルバムとも似ています。
本作はplop distributionを通じて、日本でも流通されるようになりました。
we nodwarszawaにも入荷していますので、チェックしてみてください。

しかも、このEP以前の音源はすべて彼のレーベルdead space volumeのウェブサイトで
ダウンロードできるようになっています。
アートワークもすべて自分で作っており、
ご丁寧にもそれも同様にダウンロードできます。

dead space volume website
http://www.deadspacevolume.com/

アルバム全体としてはまだまだ荒削りですが、
曲によってはとても光るものを持っており、
今後要注目。ちなみに僕は「friends & family ep」が好きです。

あと、自分でPVを作って、YouTubeにアップしてたりもします。
マメというか、いかにもベッドルーム・ミュージシャンっぽいというか。

さて、彼はいまニューアルバムを制作中とのこと。
そこからの数曲は彼のmyspaceで聴けるようになっています。

otem rellik myspace
http://www.myspace.com/otemrellik

東海岸のインディーヒップホップ・シーンの中心とも言えるAstronautalisや、
今秋morrからリリースする、radical face(electric president)も
参加しているみたいとのことで、楽しみです。

とりあえず、第1回はこんなところで。

ナード・ヒップホップ黄金世代

最近、Ceschiにメール・インタビューして、そのときに分かったんですが…(そのインタビューは近日hueのウェブサイトにアップします)
Ceschiってまだ24歳なんですって。同い年かよっ、と驚きました。
ちなみにDavid Ramosは23歳。かなり昔から活動してるので、もっと年取ってるのかと思ってました。
ちなみにAnonymous inc.が結成されたのは1994年のことなので、Ceschiが12歳(!)、Davidが11歳(!!)のときってことになります。まったく恐ろしい兄弟です(笑)Ceschiは8歳のときからラップしてたそうですが。

さて、hue周辺アーティストには、生まれたのが81年前後の世代が結構多いのです。僕が知る限りでは、Ramos兄弟以外にも、Noltoが現在23歳。FactorはNoltoの高校の先輩なので24歳。side roadクルーはきっとみんなそれくらいでしょう。Cavemen SpeakのTomとNomadが24歳。Danは知りませんが多分同じくらいだと思います。あとはStacs of Stamina/Zucchini DriveのMarcusが25歳だそうです。
まさにナード・ヒップホップ黄金世代(ゴールデン・エイジ)。出世頭はまだ特にいませんが、というか、今後もいないでしょうが(苦笑)、勝手に黄金ってことにします。

ちなみにずっと気になっていたJosh Martinezの年齢は、28歳だと判明しました。蛇足。

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