Tamas Wellsインタビュー(2010年1月ー中国)
タマス・ウェルズ・インタビュー第2弾です。今回は今年の1月に中国ツアーに際して行われた中国のMagmug magazineによるインタビューの日本語訳です。個人的にはきのう載せたシンガポールのインタビューよりこちらのほうがおもしろかったです。
Magmug magazine : interview// Tamas Wells
[ヤンゴン、ミャンマー]オーストラリア生まれのタマス・ウェルズは、あなたが留守のあいだ、犬のことを見てくれるような隣人のナイスガイのように見えるかもしれない。そして、彼は実際そうだ!メロディアスなアコースティック・ギターをバックに聞こえる彼のなめらかなヴォーカルは、このいささか忙しい世界から離れて心地よい休息を与えてくれる。
あなたは誰か特定のオーディエンスのために音楽を作っていますか?またはあなたの音楽はもっと普遍的な特質を持っていますか?
ぼくはもっと違った視点で見ていると思う。特定のオーディエンスのために音楽を作るようなアプローチはとっていないけど、むしろただじぶんが作るのが楽しいと思えるものを書こうとしているだけだよ。もし、特定の誰かがそれを気に入ってくれたら、とても素晴らしいことだけど、そのオーディエンスが出発点というわけじゃない。
わたしはあなたのアルバム『A Mark on the Pane』の曲からビートルズの残響を受け取りました。たとえば、「Even in the Crowds」とか。ビートルズからなんらかの影響を受けていますか?
ビートルズの影響を受けていると意識したことはないけど、ビートルズをたくさん聴いて育ったことは事実だね。実際、10代のほとんどの時間を聴いて過ごした唯一のアルバムは『サージェント・ペパーズ』だったし。
『A Plea en Vendredi』では、あなたのサウンドは洗練され、前作よりもより成熟しています。これは意図された効果だったのでしょうか?
いや、意図されたものじゃないよ。それにそう言ったのはきみがはじめてだよ!でも、シンガーソングライターとして生きていくときに、ソングライティングがよくなって、より洗練されたと言われたいと思うよね。そして、それが起こったんだよ!
あなたのヴォーカル・メロディーは信じられないほどリリカルです。あなたがヴォーカル的に、音楽的にインスパイアされたミュージシャンは誰かいますか?
たぶん、近年はメルボルンの音楽シーンからの影響はあるかもしれない。素晴らしいフォーク/インディー・ポップ・バンドがいるからね。彼らからはいろんなときにインスパイアされてるよ。ヴォーカルに関しては、それらのバンドの多くがとても控えめなスタイルー歌いすぎない/押しやりすぎないーで、だからそれに影響されてるのかも。
「ビールがあふれ、男たちが吐いてる、ダウン・アンダー」(※オーストラリアのバンドMen at Workの歌詞)という土地の出身です。。それ以来、あなたはミャンマーに移住して2ndと3rdアルバムを作りました。この移住の理由はなんだったのでしょう?
別の日にその「ダウン・アンダー」の歌のことを考えてたんだ。なんてひどい歌詞なんだろう!、ってね。だから、きみがそれを持ち出したことがおもしろいね!ぼくはある援助団体で働くためにミャンマーに移住して、それ以来、ミャンマーの文化に本当に恋に落ちたんだ。だから、それがぼくがそこに住みつづける理由の大部分だよ。
ミャンマーに長期的に住みつづけるつもりですか?
ぼくらの長期的プランが何なのかはまだわからない。でもいまはぼくらはミャンマーに住みつづけるつもりだよ。
あなたの音楽は中国や日本などいくつかのアジアの市場で成功を収め、あなたはアジアの諸国をツアーもしました。あなたのアジアの文化へのつながりや理解はどのようなものでしょうか?
ぼくはいま数年アジアに住んでいるから、物事の感謝やある種のつながりをゆっくりと発展させていっているように感じてるんだ。もっとも興味深いことは多様性だね。ーだからたぶんぼくらはそれを「アジア文化」って呼ぶべきだけど、ぼくが愛しているのはミャンマーの文化についてのことだけどー寛大さと穏やかさがアジアの多くの地域で見つけられるね。
音楽とは何でしょう?
一連の振動が耳のなかで波を起こし、鼓膜を揺らしてさまざまな電荷へとそれが変換され、ニュートロンを通してかけめぐり、脳によって解釈されるものかな。でもどういうわけか、それらのすべてがぼくらを変化させ、インスパイアされるんだ。
音楽と色のあいだになにか関係はありますか?
色と音楽の両方を利用して人々にインスピレーションを引き起こす方法は絶対にあると思う。その上、音楽と色の関係は、ぼくらが感じるなにかで、ぼくらが理解したりはっきりと話したりできるなにかではないんだ。
あなたの3枚のアルバムで個人的にもっとも意味のあるものはどれですか?またその理由は?
どのアルバムもぼくの人生のなかでとても特別な時間だった。個人的に別々のものを意味してるよ。一番新しい『Two Years in April』はぼくがミャンマーに住んで、孤独を味わった最初の2年間から生まれた。たぶん、最近のものだからだろうね、いまはそのアルバムがもっともつながりのある作品だと感じられる。
タマス・ウェルズのプロジェクトにインスピレーションを与える別のジャンルの音楽はなにかありますか?
たぶんほとんどのジャンルの音楽はそれぞれのコンテクストに応じて想像をかき立てるようなものだと思う。けど、もしきみがぼくのレコード・コレクションを見たら、それは実際とても小さいものだよ。それはほとんどが静かなもので、ほとんどがメルボルンのアーティストのものなんだ。
あなたが人生でももっとも大事にしているものはなんですか?
信頼、希望、愛かな。
シンガポールの音楽をチェックする機会はありましたか?
いままで乗り継ぎでシンガポールにいったことがあるくらいなんだーでも、将来、シンガポールでもっと時間を過ごすのを楽しみにしてるよ。
最後に、このインタビューと、Magmug magazineのことはどう思いますか?
とてもとても楽しかったよ。返事が遅くなってごめんね。ミャンマーからコミュニケーションをとるのはとても難しいことなんだ。
Tags: Tamas Wells
This entry was posted on 2010年 7月 14日 at 11:36 and is filed under Tamas Wells. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site.