hue and cry

Radical FaceニューEP『SunnMoonnEclippse』

SunnMoonnEclippse

昨年11月にシングル「Sunn」が発表されてからこのときを待っていました。
ラディカル・フェイスの『The Family Tree』三部作以降はじめてとなる新作『SunnMoonnEclippse』がついに届きました!リリースはベンの自主レーベルBear Machineから。
「Sunn」「Moonn」「Eclippse」という3曲入りのEPですが、ふつうのEPとはちがってラディカル・フェイスらしいコンセプト作品になっています。

Facebookに書かれたベンの説明によると、この作品は「観られる」ために作られた作品で、ミュージック・ヴィデオの新たな可能性を感じさせてくれます。

ラディカル・フェイスのプロモフォトや『the Family Tree』シリーズのデザインも手がけるデザイナーGordon McBrydeが映像を担当していますが、『SunnMoonnEclippse』はベンとゴードンによる共同作品とも言える作品になりました。通常、ミュージック・ヴィデオはまず音楽があって、それに合わせて映像を作るというのが通常の作業だとおもいます。そのプロセスは完全に別々のものだと言えますが、『SunnMoonnEclippse』に関しては、音楽と映像が同時進行で制作されており、隣合わせの制作はお互いに影響を与え合ったものだそうです。

もちろん音楽のみでも成り立つ作品ですが、ベンの意図を感じるためにまずはいちど『SunnMoonnEclippse』特設サイトにアクセスしていただきたいです。

http://sunnmoonneclippse.com

「Sunn」「Moonn」「Eclippse」はそれぞれつながり、そしてループするように作られています。なので、このウェブサイトでは映像をオン・オフしたりスキップしたりするスイッチはありません。またベンの友人のLaura Bearlがセンスあるリリックパートを担当していますが、リリックをオン・オフすることは可能です。
(ブラウザによっては映像が途切れることがあるかも)

音楽的には自己制約だらけだった『The Family Tree』シリーズとは違い、いまベンがやりたいことをやっているというかんじ。いろんな意味で音楽に楽しみを取り戻すためのプロセスといった雰囲気を感じます。個人的には「Eclippse」の終盤がさいこうです。

8年をかけた『The Family Tree』シリーズのおかげで、アルバム・フォーマットには興味が薄れている時期のようで、ことしはより短いフォーマットで作品を作っていくようです。すでに別の2タイトルのEPを制作中で、ことし中に届けてくれることでしょう。

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