egil olsen ニュー・アルバムがひっそりとリリース
ノルウェーの孤高のシンガー・ソングライター、エギル・オルセンの2ndアルバム『nothing like the love i have for you』が昨日ひっそりと本国でリリースされました。liricoからも国内盤をリリースしましたソロ・デビュー作『i am a singer/songwriter』からおよそ2年ぶりということになります。前作のタイトルもストレートでしたが、今回もストレートです。「きみへのぼくの愛におよぶものはない」だなんて。
「歌に救われ、シンガー・ソングライターとして覚醒した男の生き様を映したエバーグリーンなデビュー作」と前作を評しましたが、この2年間で彼は自分の立ち位置を一歩も変えていないようです。歌うことこそが存在理由であり、歌だけが救いである青年が作り上げた本作は、ナチュラルすぎて、ただ傑作と呼ぶのをためらってしまうほど、耳になじみます。
もともとそのメロディーからそのポテンシャルの高さを伺わせていましたが、大きな成長を感じさせます。特にアレンジ面でのレベルアップは特筆すべきでしょうか。ジャケットは相変わらず本人による自画像ですが、そこに描かれているように、ウーリッツァー・ピアノが多用されています。前作はほぼギター一本だったのに対して、より多くの楽器が用いられています。全体ではメインの楽器がギターであることは変わらないですが、アルバムのなかで重要な位置を占めている楽曲はすべてウーリッツァーが中心です。あとは生ドラムが入って、よりダイナミックな楽曲も収録されています。
myspaceで聴けるタイトル・トラックの美しさを前にして、ぼくが語るべきことはないでしょう。同じスペシャル・ボイスの持ち主であるタマス・ウェルズはファルセット・オンリーの歌唱法ですが、エギルはファルセットを使いわける歌唱法によって、人間臭さのなかにメランコリーを封じ込めているんだとぼくは思っています。ちなみにこの曲はオフィシャルでフリーダウンロードできます。
以下は、ストリングスとウーリッツァーによる慈しみ深い楽曲「dot」のPVです。
egil olsen – dot
さて、すでにお問い合わせいただいておりますが、申し訳ございません・・・本作はliricoからの国内盤のリリースの予定はございません。「察してください」とか「空気を読んでください」とか言ってごまかすのはいやなので、正直に申し上げると、不況のせいです。なんでも不況のせいにすればいいと思ってるだろう、と言われればぐうの音も出ませんが・・・。
とはいえ、エギル・オルセンをサポートしていくぼくらの姿勢に変わりはないです。いま、ノルウェー盤のディストリビューションを行う方向で調整中です。エギルがツアーに出ているのでなかなか話が進みませんが、おそらくは来月中には入荷できるんじゃないかと思います。CDじゃなくても構わないかたはすでにiTunesでダウンロードできるので、ぜひ聴いてみてください。
egil olsen myspace
egil olsen official site
iTunes : egil olsen / nothing like the love i have for you
Tags: egil olsen
This entry was posted on 2009年 10月 6日 at 20:01 and is filed under egil olsen. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site.