カナダの豊かな四季に育まれ、豊潤なイマジネーション溢れる唄。
それは日本人にこそ理解できる美のかたち。

　昨年リリースのデビュー作≪All Over the Right Here≫が話題沸騰、この手の作品では異例のロングセールスを続けているカナダの若きMCのnolto。くせ者揃いのカナディアン・ヒップホップのなかでも、最も異色のMCであると言える彼が1年ぶりの2ndアルバムにおいて遂に日本デビュー。
　いまやカナディアン・ヒップホップのなかでも人気レーベルへと成長したside road records。その主宰者でもあるプロデューサーfactorとの連名でのリリースとなった本作は、「新聞」をテーマにしたコンセプト・アルバムとなっている。曲のタイトルからも分かるように、それぞれの曲が新聞におけるそれぞれのセクションを表している。ひとつのスタイルに留まらない、ヴァラエティーに富んだ楽曲集。ヒップホップ・マナーに囚われない、リリカルで美しいfactorによる洗練されたプロダクションは相変わらず素晴らしいものがある。そして何といってもnoltoの「唄」！しなやかに、エモーショナルに、時に脱力しながら、大きな感動と、もしかしたらちょっとした勇気ですら与えてくれるかもしれない唄。kay the aquanaut、akuma、cam the wizzardらside roadクルーや、先日、素晴らしい作品をリリースしたばかりのsosoなどがゲストMCとして参加。日本をこよなく愛し、近々日本に留学予定だというnoltoのポップ・センスは間違いなく日本人の心をがっちり掴むだろう。