90年代ジャパノイズ隆盛に多大な貢献を果たし、世界的に名を馳せたAUBE:中嶋昭文が主宰した”G.R.O.S.S.”レーベル初期カセットテープ作品の再発CD化シリーズ第三弾。
AUBE活動初期に親交が深かった美術作家、有地左右一と笹岡敬によるインスタレーション「Luminous」から生まれた1993年作品。変圧して意図的に切れかけの状態にした蛍光灯と点灯管の点滅音をマテリアルにしたフリッカー・ノイズ音響。
Track listing:
1. Luminous Part 1
2. Luminous Part 2
Aube
オウブ
1959年1月13日京都生まれ。京都市立芸術大学造形科在学中よりエレクトロニクス/アヴァンギャルド/ノイズ/コンピューター・ ミュージックに興味を抱く。特に’70年代クラウトロック、’80年代インダストリアル・サウンドに 強く影響を受け、独学でシンセサイ ザーなどの電子楽器やコンピューターによる音響制作を行う。 美術作家の有地左右一+笹岡敬”Water1990″の音楽担当を契機に音響創作活動を開始。水音を音源として各種の電子処理を 加えた音響作品を制作。以降の笹岡の一連のWaterシリーズ、有地+笹岡の”Luminous”などの音響を担当する。 ’91年よりノイズ・プロジェクト”Aube”(オウブ:仏語で「黎明」あるいは「白衣」)を名乗り活動を本格化。ライヴ活動を開始すると 同時に各地のノイズ・アーティストと交流。水、蛍光灯、金属、ガラス、心拍、脳波など、限定した一つの素材のみをソースにサンプ リング加工とアナログ/デジタルのエフェクト処理を施したノイズ・サウンドへと作品内容を拡大してゆく。 ’92年に自主カセット・レーベルG.R.O.S.S.を設立。自身の作品以外に国内外のノイズ・アーティスト達の作品を50~100本規 模で限定リリース。本職の工業デザイナーである技術を最大限に生かしたハンド・メイド・パッケージの秀逸さも相まってまたたく 間にノイズ・マニア達の注目を集める。’90年代中期から’00年代初頭にかけて、英、米、加、独、仏、伊、蘭、スペイン、チェコ、スウェ ーデン、ノルウェー、ロシア、香港など世界各国のレーベルからオファーを受け、精力的に作品をリリース。海外ツアーも活発に行 なうが、健康上の理由により’05年頃から活動をペースダウン。2013年9月25日永眠。生前に制作した単独アルバム/シングル、ス プリット、参加コンピレーション、デザインワークなどを含めるとそのタイトル数は300種に及ぶ。