Set In Sand
“Nothing Against The Ocean”
セット・イン・サンド
『ナッシング・アゲインスト・ジ・オーシャン』
¥¥2,190+税
HUIP-1039
2008年1月11日リリース
レーベル : hue
DoFの大ヒットでいま最も注目を集めるエレクトロニカ・レーベルAbandon Building Recordsを主宰し、DoFのリミキサーでもある、Set In SandことLendin Hopesのオフィシャル・デビュー・アルバム。
長年、アンダーグランドで培って来たグリッチーなビートと、アコースティック・ギターや管楽器、そしてシンセサイザーをフィーチャーしたメロディーが目映いまでの輝きを放つエレクトロニカ・サウンド。どこか古き良き時代のIDMの匂いを感じさせながらも、決してローファイに行き過ぎず、アコースティックとエレクトロニックを見事なバランスでミックスさせたポップ・アルバムに仕上がっている。今回、特筆すべきなのが、彼がプロデュースを手がけるユニットで、hueのコンピレーション『Once A Hue, Always A Hue』にも参加していたFlowtation AddviceのMootとLispのヴォーカル参加。ほとんどの曲でフィーチャーされているヴォーカルは、シュールでトリッキー、そしてリリカルでナード。まるで”Dose One ミーツ Steven Malkmus”、あるいは”Why? ミーツ Devendra Banhart”とでも言えそうな中毒性の高い楽曲は、アンチコン伝説のユニットClouddead亡き後、ずっと空席だったポジションを埋めるだけの期待感に溢れている。
Set In Sand
セット・イン・サンド
Set In Sandはアメリカ人プロデューサーLendin Hopesによるソロ・プロジェクト。Aphex TwinやAutechreをはじめとするIDMに影響を受け、2000年ごろから音楽を作り始める。ヒップホップ的なビートとグリッチのフィルターを通したメロディーが持ち味の手作り感溢れるエレクトロニカを作り上げていた初期より、ドイツのネット・レーベルSubsourceやアメリカのDrift Recordsからの3タイトルのネット・リリースで密かに注目を集め始めた。その後、彼自身のシンガーソングライター・ルーツに向き合い、アコースティック・ギターを始め、様々な楽器とヴォーカルを巧みなマニピュレーションで操り、フォーク、インディーロック、ポストロック、ジャズなどを吸収しながらよりダイナミックで壮大な作品作りにシフトしていった。Abandon Building Records、Subvariant、Modsquare、Peppermill Records、そしてProject Mooncircleといったレーベルのコンピに楽曲を提供し、アルバムのリリースが長らく待たれていたが、こうしてオフィシャル・デビュー・アルバムがhueからリリースされることとなった。
http://www.myspace.com/setinsand
http://abandonbuilding.com/