日々の中で聞こえてきた音と有機的なエレクトロニカに
ピアノサウンドが心地良いnuun による最初の一枚
「過ぎてしまう一瞬を見つめる」をテーマに音楽と映像で作品を制作するnuun の初のアルバム。作曲家・ピアニストとして活動する横山起朗のルーツにあるミニマルでセンチメンタルなメロディーと、エレクトロニカやミュージック・コンクレートを融合し制作した玉利空海のサウンドが美しいタペストリーのようにメロディアスで心地良いサウンドを作り上げる。写真家のグンジキナミが参加することにより、音楽の背景だけでなく聴く人の心象風景を届ける。
アルバムは疾走感に満ちたビートが心地良い find (M-1)から始まり436hzで調律されたピアノの音色とアンビエントに懐かしさを覚えるtouch (M-4)。横山のピアノソロの過去作をアレンジした she was the sea -rework-(M-5)ではフォーリーサウンドを元にビートを組み立てノスタルジックな余韻を残しながら新鮮な音触りとなった。ギタリストの日高勝久が参加した fill (M-6)では、彼らのメロディメーカーとしてのセンスが光りecho (M-7) ではドリーミーなサウンドの中で新進気鋭のシンガー和田怜の歌声に乗った詩が優しいコーダとして響く。
初めて聴く人にも親しみやすいサウンドと楽曲構成となっていて、日々の中で聴かれる音楽を志す彼らの想いが感じられる。今後の可能性をアルバムのタイトル通り見つけることの出来た彼らの最初の一枚が完成した。
Track List :
1 find
2 swim
3 walk
4 touch
5 she was the sea -rework-
6 fill (feat. katsuhisa hidaka)
7 echo (feat. rei wada)