Tamas Wells
“To Drink up the Sea”
タマス・ウェルズ
『トゥ・ドリンク・アップ・ザ・シー』
¥2,640(税込)
LIIP-1555
2023年12月8日リリース
国内盤CD
レーベル: Lirico
20年変わらない「天使の歌声」
タマス・ウェルズ待望のニュー・アルバムが6年ぶりにリリース
「天使の歌声」と称される、メルボルン在住オーストラリア人シンガー・ソングライター、タマス・ウェルズ。6年ぶり、通算7作目となる待望のニュー・アルバムがリリース。
コロナ禍と父の死を乗り越えてようやく完成させた本作『To Drink up the Sea』は、ベースとドラムを初めて本格的に導入したアルバムとなった2017年リリースの前作『The Plantation』でのエヴァーグリーンなバンド・サウンドを踏襲しながらも、また新たな音楽的領域に踏み込んでいます。
タマスがかねてから大ファンだった、オーストラリア人シンガー・ソングライター、マルチ・インストゥルメンタリストであるマシーン・トランスレーションズことグレッグ・J・ウォーカーをプロデューサーに迎えて製作。ピアノとアコースティック・ギターを基盤にしたオーガニックなアコースティック・サウンドに、ウォーカーによってもたらされたチェロ、ヴァイオリン、マンドリン、クラリネットなどさまざまな楽器による豊潤なアレンジが長く耳に残りつづけます。
先行シングルとなった「It Shakes the Living Daylights from You」が特に顕著ですが、タマス・ウェルズ最大の武器である中性的な美しい歌声の多重録音ハーモニーと、グレッグ・J・ウォーカーならではのソフト・サイケデリック・フォークが融合した新境地は抜群の中毒性があります。
アルバム・タイトル(「海を飲み干すこと」)はドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの著作からの一節。「もし私たちが”海を飲み干す”なら、その中で航海することができるのか?」と、「神の死」を提唱したニーチェの虚無主義から彼が感じた抽象的な問いかけはタマス・ウェルズが書く歌の本質でもあります。
一度心を奪ったものを恒久的につなぎとめるその歌声は、タマス・ウェルズというアーティストが初めて世に現れてから20年経った今もその特別さは何ら変わっていません。
Track listing:
1. It Shakes the Living Daylights from You
2. Arguments That Go Around
3. Every Other Day
4. It’s Not the Same
5. Tooth and Nail
6. August I Think Nothing Much at All
7. A Little Wonder
8. Shells Like Razor Blades
9. The Tattoos on Anna’s Feet
10. To My Love
Tamas Wells
タマス・ウェルズ
タマス・ウェルズは、メルボルン在住のオーストラリア人シンガー・ソングライター。2006年から2012年のはじめまで6年間をミャンマーで過ごし、現地のNGOでHIV/エイズ教育のヘルスワーカー〜フィールドワーカーの仕事に従事していた異色のアーティスト。
2006年秋に日本でもリリースされた 2ndアルバム『A Plea en Vendredi』が口コミで大きな話題を呼び、ロングセラーを記録した。人々の心を洗うような美しすぎる歌声は、「天使の歌声」と大きな評判を呼んだ。2023年12月に7thアルバム『To Drink up the Sea』をリリースした。また、 2007年に初めての来日ツアーを行って以来、これまでに5度の来日ツアーを行っている。
現在はメルボルン大学で東南アジアの政治を専門的に扱う研究者として働く。2021年にはミャンマーの政治や民主主義について書いた初の書籍『Narrating Democracy in Myanmar』を出版した。