ドイツ人音楽家トビアス・ヴィルデンが、2013作の傑作『A Path to Open Air』の続編をリリース。ストリングスや三線も取り入れ、ギターを幾重にも重ねてアコースティック・ギター音楽の限界に挑戦した静謐で美しい音の世界。
ドイツ人音楽家トビアス・ヴィルデンが、2013年にBandcampで発表したアルバム『A Path to Open Air』の続編となる『A Path to Open Air II』をシンガポールのKITCHEN. LABELよりリリースする。2013年作『A Path to Open Air』は日本ではCD化もされているヴィルデンの代表作の1枚。
前作で描かれた内省的な旅を引き継ぎつつ、ヴィルデンの自然と音楽に対する概念をさらに深く掘り下げているという本作。細部まで作り込まれた繊細なコンポジションを通して、ヴィルデンは環境との深いつながりを伝え、人里離れた場所で見出される静けさへの憧れや都会から遠く離れた雰囲気を魅力的なアコースティック・サウンドスケープを通して表現している。
自然や風景にインスパイアされた彼の牧歌的なアンビエント・インストゥルメンタルは、ギターを基調に、チェロ、コントラバス、さらには日本の伝統楽器である三線までも取り入れたサウンドパレットで、印象派のような音のスケッチを描きながら穏やかに展開していく。また、本作ではアコースティック・ギター音楽の限界に挑戦しており、オルタネイト・チューニングに頼らずギターを何層にも重ねて芳醇なサウンドを追求し、その職人的な技巧がどの曲でも顕著に表れている。
アルバムが展開するとともに、彼の繊細な音色とテクスチャーの表現を通して、リスナーを音の表面に潜む静謐で美しい音の世界に引き込んでいく。
マスタリングは田辺玄(Studio Camel House)が担当。
【Tracklist】
1. Altitudes
2. Beneath the Stones
3. Crosswinds
4. Encounters
5. Unraveling
6. Spring Nomad
7. Tidelands
8. On the Surface
Tobias Wilden
トビアス・ヴィルデン
北ドイツ沿岸のブレマーハーフェンに住む音楽家。独学で学んだギターとピアノの楽曲をBandcampやSoundcloudを中心に発表しているインターネット世代のアーティスト。フォークからニューエイジ、さらにクラシックや現代音楽など、幅広い音楽から影響を受けたという本アーティストの演奏スタイルは、旋律が複雑に入り組むテクニカルな印象がありつつも、メロディーやテクスチャーはとてもやさしく親しみやすく、また音の共鳴や空間的な広がりを大切にするようなアンビエント的なアプローチも探求するとてもユニークなもの。これまでに11枚のアルバムをリリースしている。
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