デジタル配信のみで発表していた、「二十四節気」をテーマにした冥丁のミニマル・ピアノ・アンビエント作品『室礼』が限定12インチ・ホワイト・ヴァイナルとしてKITCHEN. LABELよりリリース。日本古来の印象をモチーフにしたサウンドで脚光を浴びる音楽家・冥丁が、古の文化を現代に訳しその概念を届ける”WARA”のために制作した楽曲集。

 

広島在住の音楽家・冥丁が、日本の伝統と感性を反映させた世界を創作する”WARA”の思想を体現する音楽として制作した本作『室礼』(しつらひ)。日本の四季をさらに6つに分けた暦「二十四節気」の「立春」「立夏」「立秋」「立冬」をテーマに、時の移ろいの抒情性を表現した作品。
 
EPのタイトルとなった言葉「室礼」(※飾りつけること、設け整えること)の概念を体現するように、間に重きを置きながら、冥丁自らがピアノを演奏、録音、そして細心の注意を払った編集とアレンジによって仕立てられた。繊細なピアノ・サウンドと自然音やエレクトロニクスなどの様々なテクスチャーがデザインされた4曲のトラックは、15分という儚く短い時の中で、小さな変化を繰り返しながら無限の小宇宙のように広がる。また、本作のピアノは、季節が変わるごとに新しい環境に囲まれる冥丁個人の存在のメタファーとしての役割も担っている。
 
「失日本」(失われつつある日本の情緒)を再解釈するという、冥丁の探求するテーマは根幹にありつつも、本作では、これまでの作品とは異なる新しい視点から、冥丁独自の音世界を垣間見ることできる。
 
マスタリングは田辺 玄(Studio Camel House)が担当。

 

【Tracklist】
A-1 立春
A-2 立夏
B-1 立秋
B-2 立冬