株式会社インパートメント内に2005年3月設立。

保坂和志の傑作小説『季節の記憶』において、クイちゃんという5歳の男の子が何度も「ひゅー」と叫ぶ。そんな子供の無邪気な、意味のない擬音がとても印象的だったのでレーベル名にしてしまった、わけではもちろんなくて（実際読み返してみたら「ふゅー」だった）、hueというレーベル名は、美術用語で「色相」という意味の英語'hue'から来ている。hueとは、ある色彩（color）がその色彩たりえている要素のことで、hueをsoundに、colorをmusicに置き換えてみれば、なんとなく音楽レーベルとして、それっぽい雰囲気があるようにも感じる。かといって、ジャッドが言うようにhueの集まりがcolorであるというわけでもない。soundはmusicの要素に違いないけれど、soundがすべてではない。・・・などと、そんな難しい話はどうでもよく、実のところ、やはり「ヒュー」という語感の楽しさがレーベル名にした最大の理由。

hueは良質のインデペンデント・ヒップホップを紹介することを唯一のレーベル・コンセプトとする。シーンという単純な言葉を出すまでもなく、おそらくはそんなシーンやムーヴメントといったものとは一切無関係な位置にある優れた音楽の存在を地道にアピールしていく。